助成金のお話⑰
パートナー社労士の青山です。
今回は、このところ毎週お伝えしている助成金の、最後となるコースをご案内します。
「時間外労働等改善助成金」の「時間外労働上限設定コース」です。
このコースは、交付申請の締切りが、2019年11月29日となっているので、以下の内容にご興味のある会社は早めの対応をお願いします。
さて、基本的なことで、とても恐縮ですが、「36協定」はご存知でしょうか?
これは、時間外労働をする場合に必ず届け出なければならないものです。
「何だ、それは!」と思われたら、ご相談に応じます!ぜひご連絡ください!
以下は、既に「36協定」を届け出ており、かつその限度時間(限度基準)も、やむなく超えてしまっている会社に即した内容となっています。
- 対象となる会社
「36協定」に規定する限度時間(限度基準)を超える内容の時間外・休日労働に関する協定(特別条項)を平成29年度又は平成30年度に締結しており、当該時間外労働及び休日労働を複数月行った労働者(単月に複数名行った場合も可)がいる会社が利用できます。
- 対象となる取組み
以下のいずれか1つ以上を実施することが必要です。
1.労務管理担当者に対する研修(業務研修も含みます。)
2.労働者に対する研修(業務研修も含みます。)、周知・啓発
3.外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング
4.就業規則・労使協定の作成・変更
5.人材確保に向けた取組み
6.労務管理用ソフトウェア、労務管理用機器、デジタル式運行記録計の導入・更新(原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象外です。)
7.テレワーク用通信機器の導入・更新(原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象外です。)
8.労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新(原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象外です。)
- 成果目標の設定
事業主が事業実施計画において指定したすべての事業場で、平成31年(令和元年)度又は令和2年度に、「36協定」で定める延長する労働時間数を前年度提出の時間数より短縮して、以下のいずれかの上限設定を行い、労働基準監督署へ届出を行うこととなります。
①時間外労働時間数で月45時間以下かつ、年間360時間以下に設定
②時間外労働時間数で月45時間を超え月60時間以下かつ、年間720時間以下に設定
③時間外労働時間数で月60時間を超え、時間外労働時間数及び法定休日における労働時間数の合計で月80時間以下かつ、時間外労働時間数で年間720時間以下に設定
※上記の成果目標に加えて、週給2日制の導入に向けて4週当たり5日~8日以上の範囲内で休日を増加させることを目標に加えることもできます。
- 助成額
成果目標の達成状況に応じて、支給対象となる取組みの実施に要した経費の一部が支給されます。(成果目標に応じて、上限150万円から50万円)
助成額に関する具体的な内容及びこの助成金のその他の詳しい内容は、下記のサイトを参照にしてください。